親水、撥水、疎水コーティングの違いを徹底解説

親水、撥水、疎水を比較

車の塗装面を紫外線や汚れから守るコーティングには、親水、撥水、疎水の3種類があります。コーティングの種類によって、雨水や洗車時の水滴がボールのように撥水するタイプや、ボディになじむタイプなど、目で見てハッキリ見分けがつきます。また、車の色や駐車環境によって適したコーティングの種類があることも詳しく紹介します。

親水、撥水、疎水3種類の水の弾きの定義とは?

  • 親水タイプ 塗装面と水滴の接触角度が低く約30度
  • 疎水タイプ 塗装面と水滴の接触角度が約40度~80度
  • 撥水タイプ 塗装面と水滴の接触角度が高く約90~110度
    塗装面と水滴の接触角度が高いほど、水滴がボールのように丸くなります。

親水コーティングとは

親水コーティングの水の流れ方

親水タイプのコーティングは、水滴が塗装面に馴染む性質があります。イオンデポジットやウォータースポットが付きにくいメリットがあります。ウォースポットが付きやすい濃色系の車におすすめのコーティングです。

親水コーティングは、水滴の接触角度が30度以下になるコーティング剤が一般的に親水コーティングと呼ばれています。セルフクリーニング効果が高く、雨により汚れが自然と落ちやすい特徴があります。特に、青空駐車の方々にはおすすめのコーティングです。
親水コーティングは、性能面では優れているのですが、水滴がボールのように撥水しないため、撥水タイプのコーティングと比較して、効果が見た目で実感得づらい特徴もあります。

親水コーティングは、洗車などにより効果が薄まることで、さらに見た目での効果が実感できなくなるため、耐久性が比較的短いと言われています。

親水コーティングの例としてクォーツコーティングがあります。無機質のガラスコーティングのため劣化しにくく、定期的なメンテナンスで効果が長持ちするのが特徴です。プリウスクラスのコーティングの参考価格は約7.5万円です。

撥水コーティングとは

撥水ガラスコーティング

撥水コーティングは、水滴とボディ表面の接触角度が100度以上の商品が多く、ボールみたいに水を弾くため、雨の日の走行や洗車で水をかけた際にコーティングの効果が実感でき、水滴の動きを楽しみたい方におすすめです。車に付着した汚れも、雨水と一緒に流れ落ちる効果もあり、汚れが落としやすくなるメリットがあります。
撥水コーティングは、ポリマーコーティングからガラスコーティングまで種類が多く、また効果が長持ちするコーティングが多いのが特徴です。

コーティングの中では主力のタイプのため、施工実績や施工している業者が多いため、施工者は技術面、知識面でも優れている傾向にあるおすすめのコーティングです。

しかし、デメリットもあります。撥水コーティングは、夏場の急な雷雨や洗車時に、
水玉になりますが流れ落ちてくれないため、水玉がレンズ効果を持ち、ウォータースポットを作りやすくなります。ウォータースポットの影響を受けにくい白などの淡色系の車におすすめです。

撥水コーティングの例として、soft99のG’ZOXシリーズやカビューティープロのEXEなどがあります。ベースコートとして高密度なガラスコーティングが塗装面を守り、トップコートにフッ素成分をコーティングすることにより、圧倒的な撥水力を実現することができます。プリウスクラスのコーティングでリアルガラスコート(G’ZOX)だと、約6万円です。光沢性、撥水性、耐久性において最高クラスのハイモースコート(G’ZOX)やEXE(カビューティープロ)だと、約9~10万円です。

疎水コーティングとは

疎水ガラスコーティング

疎水コーティングは、親水と撥水のいいとこ取りをしたコーティングです。
疎水とは、水となじまないことを意味しますが、ボディ表面を水が流れ落ちやすいという意味で使用されます。滑り落ちるため滑水性とも呼ばれています。

撥水した水が、親水のように水がまとまるため、水が一気に滝のように流れ落ちます。水残りも少なく、ウォータースポットも発生しにくいのが特徴です。また、セラミックコーティングが代表例であり、コーテイングの持続期間が長く、新車時の輝きを維持し続けます。

しかし、疎水コーティングは、車にかかる水分量が少ないと、撥水コーティングのように水残りを起こしてしまします。よって、炎天下では、レンズ効果によるウォータースポットには注意が必要です。また、疎水コーティングの実施店が多くない、種類も少なく価格も高いデメリットがあります。

市販されている疎水タイプのコーティング剤もありますが、下地処理や施工が非常に大変で、耐久性にも不安が残ります。長期間に渡り車の輝きを持続させたい場合、プロの技術を持つ車のコーティング専門店にお任せすることをおすすめします。

疎水コーティングの例として、セラミックプロ9Hがあります。滑水性に優れ、汚れが付きにくく落としやすいコーティングです。ペンキが付着しても高圧ガンが落とすことも可能です。シンナーや化学薬品にも強く、コーティング被膜が剥がれないのが特徴です。セラミックプロ9Hの価格は、コーティングの厚みを4層と9層から選ぶことができ、価格はボディサイズによって異なりますが約40万円です。

まとめ

親水、撥水、疎水コーティングの違いは水の弾き具合であり、ボディの水が流れ落ちやすい効果と汚れが落ちやすい効果は共通です。

淡色系、濃色系などボディカラーに応じてコーティングの種類を選ぶこともおすすめです。鉄粉などの汚れの付きやすい地域など環境の違いにより、持続期間の短いコーティングを選ぶなど、水の弾き具合も含め、車のコーティングのプロに相談してコーティングを決めましょう。

親水タイプは、撥水しないからコーティング効果がないわけではありません。コーティング施工車は、コーティング後の適度な洗車と、定期的なメンテナンスで、コーティング効果は持続します。気になる点は車のコーティングのプロへご相談がおすすめです。

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